護身術と武道・格闘技との違いは?

パラベラムのような護身術と、武道・格闘技(以下、格闘技と略します)は目的が全く異なるものです。一般的な、格闘技は試合で勝つための練習や、昇級・昇段テストに合格することを目標とした練習を重視しています。一方で、護身術は、暴力や性犯罪から、身を守ることを目標としています。

格闘技の影響で、護身術を、格闘に強くなって、加害者を打ち倒すことだと思っている人も多いのですが、それは誤りです。パンチやキックは護身術の一部ですが、全てではありません。

ハラスメントや性犯罪は、顔見知りにより暴力を伴わず、嘘や騙し、社会的地位を使って抵抗できなくしてから行われます。そうした攻撃に、パンチやキックは無力です。そもそも護身術を必要とする人は、体力が弱かったり、障害があったりして、加害者を打ち倒すことが難しい人も多いのです。

そのため、護身術では、自分に降りかかる暴力や犯罪の前兆を感じ取り、回避する方法を学ばなければなりません。そのため、暴力に関する知識を学ぶ必要があります。また、よく「逃げればよい」や「助けを呼べばよい」と言う人もいますが、とても無責任な事です。

そもそも、どんな危険から、どのように逃げれば良いのでしょうか? 犯罪は、必ずしも「怪しい人物」が行う訳ではありません。ですから、護身術では「危険とは、どんな姿に見えるのか」を教えなければいけません。格闘技では、このようなことを指導しません。

護身術では、攻撃や暴力を予測し回避するための知識と、自分が嫌だと感じることと、許せることの境界線を確立・強化する必要があります。そもそも、境界線が無ければ、護身術は、どのタイミングで自分を守ればよいのかがハッキリせず、攻撃に対する抑止力としては機能しないのです。

例えるならば、武道や格闘技は、高級食材を使用し清潔なキッチンでフランス料理のような高級料理を作る、シェフを養成することです。一方でパラベラムは、野外で食べられる食材を見つけ出し、道具を自作し焚き火で調理する、サバイバリストを養成することなのです。

この両者は「食べる」という点では共通していますが、目標が「美食」と「生き残り」と、全く異なっていますので、必要となる知識や技術が異なっており「どちらが優れている?」という比較は出来ませんし、比較する意味もありません。