設立趣旨書(案)

2019年7月24日

現在、女性に対する性暴力の根絶が叫ばれているが、強姦、痴漢、ストーカー行為などの性暴力は後を絶たず、また、職場・学校でのセクシュアル・ハラスメント、ジェンダー・ハラスメントなどが、人々のキャリア形成に悪影響を与えている。

こうした性暴力の被害は、女性や子供だけでなく、社会的に弱い立場の男性や性的少数者など、様々な人々に被害を与えている。そして、性暴力の大部分は、一般に信じられているような、見ず知らずの怪しい人物からではなく、顔見知りにより暴力を伴わず嘘、騙し、社会的な上下関係や差別などを使って行われている。

こうした状況と共に、本邦に於いては、性暴力に対抗する為に1970年代に北米で開発され、その効果が認められている女性護身術(Feminist Self Defense)の知識と技術の普及は十分に行われていない。

そうした現状から、性暴力から身を守りたいと考える人々は、一般的な、護身術、格闘技、武道(以後、護身術等と表記)の教室に通うのだが、そのような教室の指導者は、性暴力に関する正確な知識を持っていない場合がほとんどである。そのため、性暴力から身を守るためには不可欠な心理的な抵抗手段や知識の教育と訓練は行われずにいる。

そして、一般的な護身術等の指導者は、性暴力に関する意識や知識に乏しいため、性暴力から身を守るために通う教室で、指導者や他の参加者から、セクシュアル・ハラスメントやジェンダー・ハラスメントの被害に遭ってしまったり、性暴力の被害者が二次被害を受けるといった状況を生み出している。

また、性暴力に対して、効果が認められている女性護身術にも、格闘術が現代の基準から考えると不十分であること、性暴力を社会学的な観点からのみ捉え、生物学的な観点を無視しているため性暴力の原因把握が出来ていないといった弱点を抱えている。

そこで我々は、性暴力から身を守りたいと願う、女性、子供、力の弱い男性が、ハラスメントや二次被害に遭う事なく安全に安心して、性暴力から身を守るための技術と知識を学ぶことができるよう、女性護身術の訓練・教育を提供し、人々の性犯罪への抵抗性を高め、性暴力の被害を減ずる。

それと共に、女性護身術の更なる研究と開発を行い、女性護身術の弱点を克服するとともに、女性護身術が性暴力の脅威に対して、常に優位を保つことができるようにすることで、力の弱い人でも、攻撃に怯えることなく、日常生活を送ることが出来るようにする。

上記目標を達成すべく、組織の活動の基盤を確立し、情報公開を進めることにより社会的な信用を得て、男女共同参画社会の推進を図ると共に、性犯罪や個人間暴力のより少ない社会環境の実現に寄与するために、特定非営利活動法人化が必要と考え、ここにNPO法人パラベラム協会を設立するものです。