パラベラムについて
私たちパラベラムは、性犯罪や性暴力から身を守るために、女性や子ども、体力の弱い男性(例えば FtM を含む)を対象に、訓練・教育・支援を行う非営利団体です。

2007年には、日本で初めての国産の女性護身術の研究・開発に着手し、アメリカ、カナダ、スイスといった国々の関連団体から学びを得て、ファンクショナル詠春拳を取り入れた訓練体制を築いてきました。さらに、進化心理学・戦略学・犯罪心理学の視点を積極的に取り入れた教育プログラムは、当団体独自のものです。
団体名「パラベラム」の由来
「パラベラム」の名称は、ラテン語の警句からの引用となっています。
「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」(Si vis pacem, para bellum)
当団体の護身術の定義
パラベラムが掲げる護身術の定義は以下の通りです:
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させるために、自身の境界線を明確にし、それを侵害しようとする相手に対し、使用可能な手段を用いて、その結果の責任を負わせること。

ここで言う「境界線」とは、自分が「許せること」と「許せないこと」の境目のことを指します。これは言葉や行為に関するものであり、自らの意思を尊重しない相手に対して適切に対処することが護身術と考えています。
善意の人をその境界内に迎え、悪意のある人を境界の外へ隔てることを目的としており、単なる身体能力に頼るのではなく、綿密な戦略が不可欠です。なぜなら性犯罪はしばしば、暴力ではなく社会的地位や嘘によって相手を欺いて行われることが多いためです。

戦略の重要性について
無限大に広がりうる願望と、有限な能力とをどのようにバランスさせるかが鍵となります。もしも戦いに勝っても、その後の平穏な生活で自分自身が不利になる可能性があるからです。バランスを図ることで、味方を増やし、敵を一定程度コントロールする戦略が護身術の本質です。
実技と座学の二本柱
パラベラムでは、下記のようにカリキュラムを構成しています:
- 実技
- ファンクショナル詠春拳と武器術の習得。
- 座学
- 進化心理学、戦略学、犯罪心理学を組み合わせた女性護身術の理論・知識の習得。